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金融

2020年11月6日

地場大手行の第3四半期、減益も手数料収入は増加

 シンガポールの地場大手銀行の第3四半期決算が出そろった。前年同期比でいずれも減益だったが、手数料収入は増加した。資産運用、クレジットカードなどの手数料増によるものだ。決算を受け3行の株価は値上がりした。
 
 東南アジア最大手行、DBSグループ・ホールディングスの純利益は前年同期比20%減の13億Sドル(約997億円)で、貸倒引当金の増額、金利収入の減少が影響した。引当金は約6億Sドル(約460億円)で、1~9月の引当金合計は約25億Sドル(約1,917億円)と前年同期の4倍になった。
 
 不良債権比率は1.6%。金利のさやは1.53%に0.09ポイント下がった。3月と4月における世界的な利下げの影響だ。貸付残高は増加した。
 
 ピユシュ・グプタ最高経営責任者は、ウイルス禍対策として講じられた融資返済猶予が経済の実態を見えなくしていると指摘。政府支援措置が終了すれば不良債権は増加するとの見通しを示した。
 
 OCBCの純利益は12%減の10億3,000万Sドル(約790億円)で、引当金の増額、金利収入の減少が響いた。手数料、保険部門収入など金利以外の収入は6%増の11億2,000万Sドル(約859億円)だった。
 
 大華銀行(UOB)の純利益は40%減の6億6,800万Sドル(約512億円)。引当金が約5億Sドル(約383億円)と前年同期の3倍強だった。

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