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経済

2020年11月4日

QQQキャピタル、ヘッジファンドで最高のリターン

 中国出身のチェイン・ヨンチアン氏がシンガポールに設けたQQQキャピタル・マネジメントが経済誌ユーレカヘッジによる調査で、リターン率が世界最高のヘッジファンドに選ばれた。1~9月の運用成績は275%のプラスだった。
 
 運用残高は約10億米ドルで、多くはチェイン氏の資産。3分の1を塾など中国の教育機関に投資するという一点集中が特徴。
 
 ブルームバーグの取材に対しチェイン氏は「特定の部門に投資するのは、最高幹部5人の個性、弱み、強みを調べつくし、その業界のことを知り尽くしてから」と答えた。
 
 1972年生まれで華北技術大学を卒業。大学予備校に就職し、2000年にはエール経営学院で経営管理学修士(MBA)を取得。帰国後、同じ予備校から誘われ就職し、事業を拡大。ニュー・オリエンタル・アンド・テクノロジー・グループを共同創業した。
 
 北京の大気汚染で子どもが喘息になったため2013年、シンガポールに移住。18年に1億米ドルの自己資金でQQQを設立した。昨年度のリターン率は31%。
 
 社員は6人。米上場銘柄に主に投資しているため午後8時から仕事を始める。テスラに投資しており、駐車場の衛星写真や積み荷目録まで調べるという。
 
 中国では塾の生徒数を調べ、また元の塾生らから教育業の先行きについて意見を聞いている。チェイン氏は「QQQの投資は数千時間の調査の結果だ」と述べた。

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