シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPオンライン商店開業が増加、しかし経営は容易ならず

経済

2020年10月22日

オンライン商店開業が増加、しかし経営は容易ならず

 シンガポールでオンライン商店が増加している。開設に際し実店舗のよう経費がかからず参入が容易な点が魅力だが、開店しても商品が売れる保証はなく、赤字経営も多い。
 
 会計・企業監督庁のデータを基にデータ分析のハンドシェイクスが調べたところによると、インターネット上で小売業を営んでいる事業体(6月時点)は8,275社で、前年比28%増。昨年6月時点は6,443社で、同13%の増加だった。ウイルス禍が急増に貢献した。
 
 女性服ブランド「エッセ」創業者のツィ氏は、電子商取引プラットフォームがあれば起業家は数分でオンライン商店を開設し、販売を始められると、オンライン商店の便利さを指摘した。
 
 家具、生活雑貨を売る日系atomiストアを運営するタン氏は、デジタル取引、決済が容易になったことで電子商取引への参入が容易になったと述べた。
 
 参入が容易になったことは競争の激化も意味する。ハンドシェイクスによれば、2018年度決算では78.4%、19年度決算では80.5%の企業が赤字だった。オンライン業者は存在感を高めるため、あるいはシェア拡大を狙い価格競争に走る傾向があることが一因だ。
 
 宝飾品を販売するバイ・インバイト・オンリーのコン氏によれば、客の獲得、オンラインプラットフォームでの理想的場所の確保には小さな実店舗を運営するのと同じくらいの費用が掛かるという。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPオンライン商店開業が増加、しかし経営は容易ならず