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経済

2020年10月22日

明かりの消えた夜の歓楽街、存続の瀬戸際に

 シンガポールでバー、カラオケなど夜の歓楽業が存続の瀬戸際にある。4月に経済・社会活動を制限するサーキットブレーカーが導入されて以降、営業禁止が続いており、休止期間は半年に及ぶ。しかも政府は、年末に予定しているサーキットブレーカー解除後の第3段階でも夜の歓楽業に対し営業再開を認めない方針を示しており、先行き見通しが立たない。
 
 クラウド・カラオケ・ラウンジのン取締役は「賃料支払いに追われている。来月まで事業体として存続できるかわからない」と述べた。ほかのビジネスへの転換も容易ではない。
 
 シンガポール・ナイトライフ事業協会と、カラオケ店の集まりであるシンガポール・エンターテインメント・アフィリエーションの8月の調査報告によれば、10月末まで生き残れると回答した事業者は10%以下だった。
 
 バーを経営するウェイ氏によれば、飲食サービスに転換するにはキッチンの設置が必要で、数万ドルはかかるため転換は容易ではないという。免許取得も簡単ではなく、シンガポールを代表するナイトクラブのズークはダンスフロアを夜間映画館に転換する際、食品庁、情報通信・メディア開発庁、通産省、政府観光局、都市再開発庁、保健省への申請が必要だった。店の面積の狭さのためほかのビジネスに転換できないケースもある。

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