2020年10月20日
国民保険メディシールド・ライフの保険料引き上げ、国民から不満
シンガポール保健省は9月、国民強制加入の医療保険メディシールド・ライフの保険料を来年、引き上げると発表したが、国民が反発している。これに対しコー・ポークーン上級閣外相は、保険計理人が保険金請求動向を見極め決めていると理解を求めた。
メディシールド・ライフは5年前の創設。保健省は来年、保険料を最大33%引き上げる計画で、保険金請求額の限度も引き上げる。
これに対しストレーツ・タイムズのフォーラムページに多数の国民が投稿し、「設立間もないのになぜ保険料引き上げが必要なのか」「増大する医療費の抑制を図るべき」「医療サービスの過剰提供は抑制すべき」「これまでに納められた保険料は保険金支払額より多い」などの意見を表明した。
過去4年間に納められた保険料は76億Sドル(約5,910億円)で、支払われた保険金は35億Sドル(約2,721億円)。コー上級相は、勤労層にとり保険料は将来への備えと釈明した。また保険金支払額が年々増加していることも考慮すべきとした。
高齢者の保険料がほかの年齢層より高いことについては、高齢になるに従い保険金請求も増えるためと説明した。