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経済

2020年10月19日

9月の非石油地場輸出、5.9%増に伸びが鈍化

 シンガポールの9月の非石油地場輸出(NODX=石油・再輸出を除いた輸出)は138億Sドル(約1兆円)で、前年同月比5.9%増と伸びが鈍化した。8月のNODXは同7.7%の増加だった。
 
 9月のNODXのうち電子機器輸出は21.4%の増加で、集積回路、ディスクメディア製品、パソコンパーツの増加が顕著だった。けん引役は半導体で、メイバンク・キム・エン証券のアナリストによれば、デジタル化の波で世界的に半導体需要が堅調なことを示しているという。
 
 電子機器以外の輸出は1.8%増にとどまった。金(ゴールド)は53%、特殊機械は34%、調理済み食品は31%、それぞれ増加したが、薬品は27%減少した。
 
 OCBC銀行のセリーナ・リン氏は、欧州の一部でウイルス感染拡大が見られ、マレーシアが条件付きの移動制限令を首都圏で再導入したことに触れ「欧州、マレーシアともシンガポールの主要輸出市場であり、移動制限で消費が減退する恐れがある。第4四半期のNODXは多難が予想される」と語った。
 
 国・地域別では、欧州連合、マレーシア、米国への輸出は増加したが、インドネシア、香港、タイ、韓国への輸出は減少した。
 
 石油貿易、再輸出を含めた総貿易は799億Sドル(約6兆円)で、前月よりわずかながら増加した。電子機器の再輸出が増加した。

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