2020年10月15日
マレーシア人労働者の入国緩和、賃貸住宅需要が増加
シンガポールにおけるマレーシア人労働者に対する入国規制が緩和されたことで、9月は公営住宅HDBフラットやコンドミニアムの賃貸需要が増加した。
HDBフラットの賃貸需要が特に増加したのは、工業地であるウッドランズ、アドミラルティ―、ジュロン・ウエスト、チョアチューカン、センバワンで、不動産仲介のEARリアルティーによると最多6人が共同利用できる4室または5室のHDBフラットが人気だ。
不動産ポータルサイトのSRXプロパティーによると、9月のHDBフラット賃貸取引は1,611戸で、低迷した8月より50%増加した。コンドミニアム賃貸取引も8月の2,852戸に対し9月は49%増の4,252戸だった。
定期的通勤取り決めに基づきシンガポールとマレーシアは国境検問所を8月17日に開放した。相手国に少なくとも90日すれば一時帰国できる取り決めだ。パンデミック以前は10万人余りのマレーシア人労働者が毎日シンガポールに通勤していた。
家主は最低1年の賃貸契約を好むが、マレーシア人労働者は6カ月の短期契約を好む傾向が強い。
前年同月比では賃貸されているHDBフラット戸数は21%減、コンドミニアム・アパートは8%減と、依然低水準だ。HDBフラット賃貸料は前月比ではわずかに上昇したが、ピーク時との比較では14%低い。