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経済

2020年10月13日

第3四半期経済は前期より急速に回復、通年予想の修正も

 シンガポールの第3四半期経済は前期より急速に回復したとエコノミストはみており、通産省は通年の国内総生産(GDP)成長率予想を修正する可能性がある。
 
 ロイターが取材した11人のエコノミストは平均して、第3四半期のGDPは前期比35.3%増加したと推測している。第2四半期は前期比42.9%の減少だった。経済・社会活動の制限が4月7日から6月1日まで実施され、6月2日から活動制限が緩和され、経済活動が再開されたことが影響した。
 
 第3四半期のGDPは前年同期比では6.8%縮小したと同エコノミストは予想している。OCBC銀行のエコノミスト、セリーナ・リン氏によれば、通産省は通年のGDP予想を5~7%の縮小から、5~6%の縮小に修正する見通しだ。リン氏は第3四半期のGDPについて前期比51.5%の増加を予想している。しかし通年のGDPは5.3%の縮小を予想している。製造、金融、情報通信業は回復が急だが、失業者は増加する見通しで、個人消費に影響するからだ。大華銀行(UOB)は第3四半期のGDPを前期比38.8%増と推測している。
 
 DBS銀行のアービン・シア氏は、飲食業、観光、ホテルなどサービス業が引き続き低迷しているため経済の急速な回復は期待できないとの意見で、通年のGDPは6.5%の縮小を予想している。ただ景気の底は脱したという。

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