シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP8月の工業生産高は予想外の14%増、半導体需要がけん引

経済

2020年9月28日

8月の工業生産高は予想外の14%増、半導体需要がけん引

 シンガポールにおける8月の製造業生産高は前年同月比13.7%の増加で、電子機器生産がけん引した。前月比でも13.9%の増加だった。
 
 電子部門の生産は前年同月比44.2%増とほぼ3年ぶりの大幅増だった。5G(第5世代通信)、データセンター、クラウドサービス需要で半導体生産が57%増加した。これで年初8カ月の電子部門生産は前年同期比4.1%の増加になった。
 
 精密工学部門の生産は9.4%の増加で、半導体関連装置の生産増が貢献した。
 
 バイオ医学部門の生産は8.4%の増加で、医療機器、薬品生産とも増加した。1~8月の増加率は18%で、部門別で最高。
 
 化学部門の生産は3.1%増だった。特殊化学品、石油化学品が増加したが、石油生産は減少した。
 
 輸送工学部門とその他製造部門は生産が減少した。輸送工学は36%減で、リグなど海洋・オフショアが51%減、航空機保守など航空宇宙が34%減だった。1~8月実績は22.5%減と部門別で最大の減少率だった。その他製造の8月の生産は19%減だった。
 
 エコノミストによると、原油は年内、低価格を維持する見通しで、化学、輸送工学の両部門は低迷を続ける見通しだ。しかし製造業全体の見通しは明るいという。

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