シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP価格表示の指針を11月から施行、詐欺的表示を取り締まり

政治

2020年9月8日

価格表示の指針を11月から施行、詐欺的表示を取り締まり

 不公正取引を監視するシンガポール競争・消費者委員会(CCCS)は7日、11月1日付で施行される、価格表示に関する指針を発表した。誤解を招く価格・料金表示を取り締まるためで、昨年、オンライン旅行予約サイトでそうした詐欺的価格表示の例が見られたことから、委員会として消費者保護法の解釈を示したもの。
 
 料金1,000ドルと広告の最上部に表示されている航空運賃が、実際はサーチャージ、その他の不可避の料金が加わり1,500ドルになるといった、購入過程で追加の料金や税金が生じるドリップ・プライシング、不適切な価格の比較、期間限定の割引といった購入を焦らせるような広告、「無料」との表現の乱用――が取り締まりの対象となる。
 
 昨年、CCCSが調べたオンライン旅行サイトでは、消費者が合意した料金より高い額を支払う羽目になった例があり、わかりにくい料金設定に問題があったことが判明した。旅行予約サイトでこうした不透明な価格設定が多く見られた。アゴダでは「今日の予約のみ有効」としてセントーサ島のホテル客室を「割引料金」で宣伝していたが、別の日でも料金は同じだった。
 
 消費者からの苦情はシンガポール消費者協会(Case)が受理し、当該企業に改善を勧告する。当該企業が不公正とみなされる商慣行をやめない場合にCCCSが法執行に乗り出す。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP価格表示の指針を11月から施行、詐欺的表示を取り締まり