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政治

2020年8月31日

廃疾保険を10月に導入、要介護者に生涯給付

 長期にわたり介護が必要な、深刻な身体障害を得た人に生涯、少なくとも月600Sドル(約4万6,000円)を給付する強制廃疾保険「ケアシールド・ライフ」がシンガポールで10月1日に導入される。1980年生まれの、今年40歳になる人とそれ以降に誕生した人が対象で、30歳の誕生日の年から保険料の納付を開始し、67歳まで38回にわたり納付する。保険金支払いの対象となった場合、保険料納付が終わった後も保険金の支払いを受ける。
 
 10月1日時点で30~40歳の居住者が保険の対象となる。保険料は強制医療保険メディセーブの口座からの引き落とし。低・中所得層の人は20~30%の保険料補助を受けられる。
 
 深刻な障害を得て給付対象となった場合、67歳未満であっても保険料支払いは不要になる。加入した30歳の時点で障害を持っている人は、最初の1回だけ保険料を納めれば、生涯にわたり給付を受けられる。
 
 給付額は月600Sドル。インフレを考慮し保険料、給付額とも最初の5年間は年2%の割合で引き上げる。今年の保険料は30歳の人で、男性が年206Sドル、女性が253Sドル。給付対象になると、その時の給付額がそのまま継続される。
 
 深刻な障害と認定されるには、◇食事◇身支度◇排便◇入浴◇徒歩◇起床し椅子に座る、またはその逆の動作――のうち3つにおいて助けが必要であることが条件。
 
 年齢40歳超を対象にした介護保険ではエルダーシールドがあるが、保険料、保険金はケアシールド・ライフより少ない。

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