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経済

2020年8月28日

サンテック、ボーイングが解雇に乗り出し、NTUCは特別作業班

 国際会議場・展示場を運営するサンテック・シンガポール・コンベンション・アンド・エキシビジョン・センターは従業員の半数近くを解雇する。米ボーイングとSIAエンジニアリングの合弁会社、ボーイング・アジアパシフィック・アビエーション・サービス(Bapas)も社員の13%に当たる27人を解雇する。経済活動の停滞で経営が苦しいためだ。
 
 一方、全国労働組合会議(NTUC)はシンガポール経営者連盟(SNEF)とともに特別作業班を設けた。専門職者・部長級管理職・グゼクティブ(PME)に分類される中年の労働者が雇用市場で「弱者」になっているとし、PMEを守るための方策、最善の雇用慣行を見つけ出し、政府、企業に提案する。
 
 サンテック・シンガポールは85人を解雇する。うち国民、永住者が60人で外国人は25人。この結果、残りの職員は93人で、うち外国人は4人。
 
 新型ウイルス禍のためサンテックで行事が4月から行われておらず、業況改善の見通しも立っていない。
 
 航空産業も最もウイルス禍の影響を受けた産業部門だ。Bapasは航空機管理サービスを提供しているが、航空機発着の激減で仕事が枯渇している。
 
 NTUCによれば、PMEは特に支援を必要とする労働者グループではなかったが、2年ほど前から、解雇されると次の就職先を見付けるのが困難になった、との苦情が寄せられるようになった。外国人労働者に仕事を奪われていると感じており、NTUCとしてエンプロイメント・パス(EP)発行枠の設定など外国人労働者政策の見直しを政府に求める意向だ。

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