シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPEP、Sパス所持者の賃金基準を再度引き上げ

政治

2020年8月27日

EP、Sパス所持者の賃金基準を再度引き上げ

 シンガポールのエンプロイメント・パス(EP)および中程度の技術水準の外国人労働者向け就労査証のSパスの賃金要件が改定される。大統領演説の補足としてジョセフィーヌ・テオ人材開発相が発表した。新たな賃金水準は近く公表の予定。
 
 EPの最低賃金は5月に、月3,600Sドル(約28万円)から3,900Sドル(約30万円)に引き上げられた。経験を積んだ専門職者の場合、賃金要件は高くなる。新賃金は新規採用者に適用され、EP更新の場合は来年5月からの適用となる。
 
 Sパスの最低賃金は昨年、2,200Sドル(約17万円)から2,300Sドル(約17万8,000円)に改定され、今年1月に2,400Sドル(約18万6,000円)に引き上げられた。
 
 テオ氏は賃金要件引き上げの理由を「ウイルス危機の発生で、雇用者が国民に適切な雇用機会を提供することがますます重要になった」と説明した。EP、Sパス所持者の最低賃金を引き上げることで、国民を優先的に雇用するよう経営者に促す。テオ氏は、シンガポールは国に不足している技術を持ち込む事業、シンガポールに新たな機会のネットワークをもたらす事業を常に歓迎するが、同時に中核的シンガポール人社員の養成、強化も企業に求めるとした。
 
 上級相でシンガポール金融管理庁(MAS)長官のターマン氏も金融機関の中核職員をシンガポール人とすることの重要性を強調した。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPEP、Sパス所持者の賃金基準を再度引き上げ