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政治

2020年8月18日

予算組み替えで80億Sドルをねん出、ウイルス禍支援に充当

 シンガポールのヘン・スイーキアット副首相兼財務相は16日、テレビ放送を通じ、予算を組み替え、80億Sドルを新型ウイルスCovid-19禍の影響を受けた産業部門、企業、個人への支援計画に充当すると発表した。賃金支援の延長、失業者支援の継続、成長産業による新規採用の奨励などに支出する。
 
 主に開発プロジェクトに予定していた予算を今回の支援に転用する。開発プロジェクトはCovid-19感染拡大を予防するための経済活動制限で実施が遅れている。過去の政権が蓄積した剰余金の引き出しは行わない。
 
 雇用者による社員の保持を後押しするための賃金支援計画「ジョブズ・サポート・スキーム」は来年3月まで原則7カ月、延長実施する。受給対象は市民。
 
 給付額はウイルス禍から受けた影響の程度により異なり、航空機保守など航空宇宙産業、民間航空、観光が総賃金の4,600Sドル(約35万円)までに対し50%。建設業は10月までの2カ月間が50%で、その後は30%。建設活動が徐々に再開されることを考慮した。
 
 芸術・娯楽、外食サービス、陸運、海洋・オフショア、小売りへの支援は賃金の30%、そのほかのセクターは10%で、バイオ医学、金融サービス、情報通信、テクノロジーなど業績が良好な部門への支援は12月で打ち切る。
 
失業中、または収入が急減した国民への現金給付「Covid-19サポート・グラント」は12月まで延長する。

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