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政治

2020年8月14日

金融イノベーションをさらに推進、MAS補助金を増額

 イノベーション(技術革新)による金融セクターの成長をさらに推進するため、シンガポール金融管理庁(MAS)は金融セクター・テクノロジー・イノベーション(FSTI)第2弾の予算枠として2億5,000万Sドル(約194億円)を設定した。補助金としてこの先3~5年間に交付する。革新的金融技術(フィンテック)に精通した人材を育成する。
 
 FSTIの第1弾(2015~20年)では予算枠(2億2,500万Sドル/約175億円)の半分しか支出されなかった。未使用分を繰り越し、新たに資金注入を行い2億5,000万Sドルにした。
 
 FSTIを利用した金融機関、フィンテック業者は200余りで、40余りのイノベーションラボが設立され、500件近いプロジェクトが実施された。ラボで創出された高技術職は180人で、60%は国民が得た。
 
 概念実証支援では、MASは助成金を20万Sドル(約155万円)から40万Sドル(約311万円)に増やす。助成金の上限はプロジェクト費用の50%だったが、より高い価値をもたらすプロジェクトに対しては50%以上の補助を行う。
 
 発表会見でラビ・メノン総裁は、新型ウイルスの感染拡大の中にあって、金融技術投資は行った価値があったことが示されたと強調。「もし小売業向け決済システムやデジタル銀行サービスのインフラを整備していなかったら、都市封鎖、サーキットブレーカーに対応できなかったと思う」と語った。

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