シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP6月の小売業販売額、前年比では大幅減も前月より増加

経済

2020年8月6日

6月の小売業販売額、前年比では大幅減も前月より増加

 シンガポールの6月の小売業販売額は推定26億Sドル(約2,000億円)で、前年同月比27.8%の減少だった。減少は17カ月連続。しかし前月比では51.1%の増加になった。6月2日に行動制限緩和の第1段階が、19日に第2段階が施行され、多くの小売店の営業再開が認められたためだ。販売額に占めるオンライン販売の割合は推定18.1%。
 
 はけ口を求めていた消費需要が噴出した格好で、7月はさらに小売店やレクリエーション施設における人の往来が増えたが、メイバンク・キム・エン証券のエコノミストは、景気は後退局面にあり、失業者は増加し、家計所得も減少しているため、消費者心理は年内、低迷を続ける可能性が高く、必需品以外の商品の売れ行きが影響を受けると述べた。
 
 6月実績でスーパーマーケットの販売額は前年同月比43%、コンピューター・通信機器の販売は21%、ミニマート・コンビニエンスストアの販売は9%、それぞれ増加した。
 
 これ以外の項目、カテゴリーの販売はすべて減少したが、前月比では増加した。前年比で減少幅が大きかったのはデパート(69.5%)、衣料品・履物(63%)、腕時計・宝飾品(53.5%)だった。
 
 前月比で販売が急増したのは、腕時計・宝飾品(1,237%)、デパート(319%)、衣料品・履物(251%)、自動車(212%)など。
 
 外食業の売り上げは43.5%減の推定4億9,600万Sドル(約382億円)。うちレストランでの販売額は59%減で、ファストフード店は20.5%の減少だった。

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