2020年6月15日
F1自動車レースを取り止め、「関係者の健康を優先」
フォーミュラ・ワン(F1)自動車レース「SIAシンガポール・グランプリ」の取りやめが決まった。 シンガポール・グランプリは9月20日の決勝戦開催が予定されていたが、興行主のシンガポールGPによると、街路を利用したマリーナ・ベイ・サーキット(5.063キロ)へのアクセス、建設が許可されなかった。工事は例年、5月に開始される。しかし今年は着工に至っておらず、レースに間に合わない。
不特定多数の集まりに対する政府規制も阻害要因だ。昨年の観客は3日間で26万8,000人。うち外国人が40%を占めた。入国規制はまだ敷かれており、外国からの観覧者の入国も期待できない。
シンガポールGPのコリン・シン副会長は「取り止めは困難な決断だったが、関係者の健康、安全を優先した」と語った。
レース開催費用は例年1億3,500万Sドル(約103億円)で、シンガポールGPが40%、残りを通産省とシンガポール政府観光局(STB)が負担している。開催による観光収入は同1億3,000万Sドル(約99億円)ほど。
シンガポールでは既に、ゴルフの女子世界選手権、シンガポール・バドミントン・オープン、サッカーのプレシーズン大会インターナショナル・チャンピオンズ・カップも取りやめている。