2020年6月2日
外国人労働者用宿舎を改造、狭苦しい環境を改善
相部屋に多数の人が入居する狭苦しいドーミトリー(寄宿舎)に住む外国人労働者がコロナウイルスCovid-19感染者の90%余りを占めたことへの反省から、政府はドーミトリーの改造に乗り出す。この一環として年内にベッド数6万の仮設ドーミトリーを整備する。
居住スペースを広くし人の密度を下げる。衛生観念の向上、人同士の距離確保に対する意識向上も図り、軍駐屯地などの仮宿舎にいる労働者のドーミトリー帰還に備える。
プレハブ式の仮設ドーミトリーを建設し2万5,000床を3カ月程度で整備する。耐用年数は2~3年。別に2万5,000床を元校舎、空き工場など使用されていない国有施設に整備する。1万床は建設現場に仮設施設として整備する。
プレハブ施設は恒久的ドーミトリーのモデルとするため、これまでと異なる仕様にする。トイレは5人(現行では15人)が共有する。1室に置くベッドは最多10床ですべて1段式。ベッド間の距離は1メートル。既存のドーミトリーでは2段式ベッドを用いており、1室を12~16人が利用している。
この先2年以内に新基準を満たした恒久的ドーミトリーを11棟建設し、6万人の労働者を受け入れられるようにする。既存ドーミトリーの改修も促進する。
テオ人材開発相は「相部屋の入居者を制限するなどの規則作成は難しいことではないが、衛生、人同士の距離などで規律が必要だ」と述べ、入居者教育をドーミトリー経営者に求める考えを示した。