2020年5月13日
3月の鉱工業生産4.9%減、4年ぶりマイナス
マレーシア統計局が5月12日発表した2020年3月の鉱工業生産指数(IPI)は、前年同月比で4.9%低下した。指数の低下は16年4月以来、約4年ぶり。新型コロナウイルス対策として実施された活動制限措置が影響し、製造業(4.2%低下)、鉱業(6.5%低下)、電力(7.0%低下)の全3業種で落ち込んだ。
製造業は前月に全7分野でプラスだったが、3月は石油・化学・ゴム・プラスチック(3.6%上昇)を除く6分野で指数が低下。自動車を含む輸送機器・その他(10.2%低下)の下落幅が最も大きく、食品・飲料・たばこ(9.9%低下)と金属類(9.8%低下)も2桁に迫る下げだった。鉱業では原油(7.1%低下)が2カ月連続でマイナスとなり、前月に2桁上昇だった天然ガス(6.0%低下)も下げに転じた。
■製造業売上高3.0%減
統計局が同日発表した20年3月の製造業売上高は、前年同月比3.0%減の1,102億リンギ(約2兆7,286億円)だった。7分野のうち石油・化学・ゴム・プラスチック(4.9%増)を除く6分野で前年割れとなり、減少率は輸送機器・その他(7.4%減)が最大だった。
製造業の従業員数は1.2%増の225万7,273人。支払われた労賃は1.8%増の74億5,600万リンギ(約1,846億円)1人当たり3,303リンギ(約8万2,000円)だった。