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経済

2020年4月9日

マレーシア航空に25億ドルの買収提案、元関係者らの創設企業

 マレーシア航空(MAS)で過去に働いた専門家や関係者らがつくるゴールデン・スカイズ・ベンチャーズ(GSV)は、同航空に対して25億米ドル(約2,720億円)での完全買収を提案している。GSVのシャウリル・ラミン最高経営責任者(CEO)が4月6日ロイター通信に明らかにしたもので、欧州の銀行から買収資金を借り入れることで合意を得たという。
 
 同航空の交渉役を引き受ける米モルガン・スタンレーへ先月、買収提案を持ち掛けた。25億米ドル以上を借り入れることで欧州の銀行から合意を得たほか、その他の銀行や日本の投資ファンドなどとも資金調達に関する交渉を行っているという。
 
 マレーシア航空は政府系ファンドであるカザナ・ナショナルが株式100%を保有。GSVは提案書で、買収後も政府が議決権の過半を維持し、マレーシアを代表する「フラッグキャリア」であり続けることなどを条件に盛り込んだ。
 GSVは買収後の業績について、3年でEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)ベースの黒字化を目指すと説明。2025年の売上高は150億リンギ(約3,752億円)に引き上げるとしている。
 
 なお関係者によれば、日本航空や格安航空のエアアジア、マレーシアとインドネシア合弁のマリンド航空もマレーシア航空買収に関心を持つとされる。

(提供:亜州ビジネスASEAN

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