景気刺激策に2,500億リンギ、新型コロナに対抗

　財務省は3月27日、新型コロナウイルスによる社会・経済への打撃を緩和すべく、2,500億リンギ（約6兆2,100億円）規模の景気刺激策パッケージを発表した。国内総生産（GDP）の19％、2020年度予算の3分の2を占める規模で、ムヒディン首相は「前例のない状況には前例のない措置が必要」と強調した。27日付マレーシアン・リザーブなどが報じた。
 
　全体のうち1,280億リンギ（約3兆1,800億円）が福祉対策に充てられる。また、中小企業を含む企業支援に1,000億リンギ（約2兆4,840億円）を割り当てる。特に中小企業向けには50億リンギ（約1,242億円）の政府と銀行が後ろ盾となる保証基金を設置する。残りのうち、200億リンギ（約4,968億円）は2月に発表した景気刺激策に、20億リンギ（約497億円）は経済強化に投じられる。
 
　各家庭には収入水準によって国家配慮援助金（BPN）から現金が支給される。１カ月の収入が4,000リンギ（約9万9,000円）未満ならば1,600リンギ（約4万円）、8,000リンギ（約19万9,000円）未満の場合は1,000リンギ（約2万5,000円）を受け取れる。

（提供：亜州ビジネスASEAN）