シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP福島県産の食品輸入を許可、9年に及んだ禁止を全面解除

政治

2020年2月24日

福島県産の食品輸入を許可、9年に及んだ禁止を全面解除

 シンガポール食品庁(SFA)は1月付で福島県産の食品輸入の禁止を解除した。海産物、森林で採取される産物(キノコなど)を含むすべての食品の輸入が認められる。
 
 SFAの前身の農食品・獣医庁は2011年の福島第一原発のメルトダウン事故を受け、11都県の産物の輸入を禁止し、14年から段階的に撤廃してきた。今回の措置で禁輸は全面解除された。
 
 日本産の食品を常に購入しているというソー・リンホンさんは「米や果物なら構わないが、海産物には二の足を踏む。海が放射能漏れで汚染されているから」と語った。
 
 南洋理工大学のウィリアム・チェン教授(食品科学・技術計画担当)は、SFAが禁輸を解除したということは、福島県の放射能レベルは通常の生活環境の放射能レベルと変わらないことを意味し、輸入食品に対する心配は不要とコメントした。
 
 事故以前の10年、日本からの海産物輸入はシンガポール全体の海産物輸入の2%以下。福島県産の食品は全食品輸入の0.1%以下だった。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP福島県産の食品輸入を許可、9年に及んだ禁止を全面解除