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経済

2020年2月21日

フィンテック投資が2倍に、1億ドルの投資案件も

 革新的金融技術(フィンテック)のスタートアップへの投資が昨年は8億6,100万米ドル(約963億円)と、前年の2倍強に増加した。決済技術、保険技術への投資がけん引した。
 
 投資案件は52%増の108件だった。ベンチャー融資統計のCBインサイトのデータを基に、コンサルティングのアクセンチュアがまとめた。
 
 投資額が2,500万米ドル(約28億円)超の取引は7件で、額全体の77%を占めた。技術の種類別では、決済技術への投資が全体の39%、保険技術への投資が25%、貸付技術への投資が13%を占めた。
 
 大型案件はクラウド技術のデスケラへの投資で1億米ドル(約111億円)。保険技術のSライフへの投資は9,000万米ドル(約100億円)だった。
 
 アクセンチュアの東南アジア金融サービス責任者、ディベシュ・ビスラニ氏によると、東南アジアでは銀行サービスを受けていない住民が多数おり、銀行やスタートアップには大きな事業機会がもたらされるため、今後も多くの企業が域内進出の踏み台としてシンガポールを利用する見通しだという。
 
 昨年の世界全体のフィンテック投資は前年の3倍の52億米ドル(約5,821億円)で、案件別ではイタリアのデジタル銀行ネクシへの投資が7億米ドル余り、韓国のネイバー・フィナンシャルが6億8,300万米ドル(約764億円)、米のデジタル銀行チャイムが7億米ドル(約783億円)。
 
 国・地域別ではインドへの投資が2倍近い37億米ドル(約4,142億円)、中国への投資が92%減の19億米ドル(約2,127億円)だった。

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