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経済
金融

2019年11月12日

地球温暖化を緩和する事業に投資、金融庁が20億ドルのファンド

 
 シンガポール金融管理庁(MAS)は20億米ドル(約2,246億円)の投資ファンド「グリーン投資プログラム(GIP)」を設定した。二酸化炭素排出を抑制し、地球環境の良化につながるシンガポールにおけるプロジェクト、技術に投資するファンド運営業者に資金を供給するための枠組み。オン・イエクンMAS理事(教育相)が11月11日開催のシンガポール・フィンテック・フェスティバルで発表した。
 
 MASはまず、BIS(国際決済銀行)が設けた中央銀行向けのグリーンボンド(債券)ファンドに1億米ドル(約109億円)を拠出する。各国の中央銀行から集めた資金をグリーンボンドに投資するファンドだ。オン理事はグリーン投資先の一例として、再生可能エネルギー技術、蓄電技術、電力消費を抑制できる冷房効率の高い建物を挙げた。
 
 シンガポールの金融機関にはグリーンボンドの発行、グリーン融資を一段と奨励する。グリーンボンドは発行残高がすでに60億Sドル(約4,806億円)に達している。グリーン融資は発展の初期段階にあり、今後の増加が期待できるという。
 
 不動産部門へのグリーン融資では、キャピタランドやシティー・デベロップメンツ(CDL)が省エネ型ビル建設、ソーラーパネル据え付けなどで融資を受けており、オン氏は「グリーン融資を金融の本流にする必要がある」と述べた。化石燃料関連の融資は劣化の可能性が生じる。

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