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社会

2019年11月5日

電動スクーターの歩道での使用を禁止、事故多発が理由

 
 運輸省は11月4日、同日付で電動スクーター(電動キックボード)の歩道での利用を禁止すると発表した。違反者には最高2,000Sドル(約16万円)の罰金か最長3ヵ月の禁錮刑を科す。違反行為に対し年内は警告にとどめ、来年から厳格に罰則を適用するという。
 
 歩道での事故が多発したことを受け、ラム・ピンミン上級閣外相は国会審議で「電動スクーターなど一人乗り移動支援機器(PMD)と歩行者の歩道共有では、啓発活動を通じPMD利用者は歩行者にやさしい乗り方をすると期待していたが、そうはならなかった」と見込み違いを認めた。
 
 電動スクーターはサイクリング道路(公園間をつなぐ道路を含む)でのみ利用が認められる。自転車、電動車いすは引き続き歩道を利用できる。運輸省は歩道でのPMD利用について、来年第1四半期中に、電動ホバーボード (地面から浮遊し、乗り手が地面を蹴った勢いで前進する乗り物)、一輪車の利用も禁止する。
 
 ラム氏は「歩行者が安心して歩道を利用できる状態に戻す」と述べた。PMDの歩道利用が絡んだ事故の多発で、PMDの利用自体を禁止すべきとの声もあった。昨年、公道でのPMD事故で196人がけがを負っており、今年9月には自転車に乗っていた65歳の女性が、20歳の男が乗った電動スクーターとの事故で死亡した。

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