シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP経済は精彩を欠き賃金上昇は鈍る、金融庁中期見通し

経済

2019年11月1日

経済は精彩を欠き賃金上昇は鈍る、金融庁中期見通し

 
 シンガポール金融管理庁(MAS)は10月30日、半年に1回出している経済報告を発表した。この先1年半、経済活動は精彩を欠き、雇用市況も弱まっており、賃金上昇率は一段と鈍る見通しだという。
 
 業務のデジタル化などデジタル関連のサービスが来年の経済成長をけん引するという。しかし経済阻害要因として貸付残高増加率の低迷があり、ビジネスサービス市場の拡大も鈍化が予想される。
 
 建設業は建設計画が多数あり、今後も回復を続ける見通しだ。一方、小売業の見通しは明るくなく、上半期のカード利用の消費は減少した。
 
 雇用面では、半導体、精密工学、卸売業など輸出依存、貿易関連部門では社員削減が続く可能性が高い。これらの部門では上半期の求人数が減少した。
 
 デジタル関連業と建設など内需志向型部門では雇用を拡大した。しかし全体として企業は新規採用に慎重で、上半期の求人数は求職者数を下回った。これは2017年12月以来のこと。解雇された者が再就職できる割合も低下した。

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