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経済

2019年10月15日

陸運庁のバス事業、昨年度は10億ドルの「赤字」

 
 陸運庁(LTA)が公表した2018-19年度の年次報告によると、バス事業の収入9億1,200万Sドル(約721億円)に対し、支出(バス運営を委託した業者への支払い)は19億2,500万Sドル(約1,523億円)で、10億1,300万Sドル(約801億円)の不足が生じた。民間企業の決算に置き換えれば赤字に相当する。
 
 バス事業は、政府が車両、車庫などすべての資産を所有し、運賃を徴収し、SBSトランジット、SMRTなど入札で選んだ業者に運営を委託し、運営代金を支払う方式を16年から採用している。この契約方式は運営会社には好都合のようで、SBSトランジットの昨年12月期の純利益は70%増の8,010万Sドル(約63億3,511億円)だった。
 
 運営に当たっては、ラッシュ時の2時間、運営会社はすべてのバスを6~8分間隔で運行しなければならないなど、品質基準を満たす必要がある。シンガポール社会科学大学のエコノミスト、ウォルター・テセイラ氏は、LTAがバス運営会社に支払っている代価が妥当かどうかの精査が必要とコメントした。

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