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経済
金融

2019年10月15日

金融政策をわずかながら緩和、通貨上昇をより緩やかに

 
 シンガポール金融管理庁(MAS=中央銀行)は10月14日の金融政策会合で金融緩和を決定した。緩和は3年ぶり。
 
 シンガポールは貿易立国であることから、MASは金利ではなく為替相場で金融政策を調整。これにより主要貿易相手国の通貨に対するS(シンガポール)ドルの交換レートの値上がり曲線をわずかながら緩やかにした。値上げ幅は非公開だが、年1%の上昇政策を0.5%の上昇に変更したもようだ。
 
 MASは声明で「経済動向を引き続き注視し、物価上昇、経済成長見通しが大幅に弱まった場合、金融政策を再調整する用意がある」と来年4月の金融政策会合での一段の緩和を示唆した。
 
 また、MASは今年の消費者物価指数(CPI)上昇率予想を0.5~1.5%から0.5%へ修正した。より生活実感に近いコアCPIについては、1~2%の下半分との予想を、1%に近い数字に修正した。
 
 HSBC(香港上海銀行)のエコノミストは「MASが経済動向を注視していると表明するのは珍しい。一段の緩和に意見は傾いているようだ」とした。シティのアナリストは、MASはSドル交換レートの現状維持を来年採用すると予想している。

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