シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPハイフラックスの命綱切れず、裁判所が猶予期限を延長

経済

2019年10月1日

ハイフラックスの命綱切れず、裁判所が猶予期限を延長

 
 債務を抱え経営難に陥っている水処理大手、ハイフラックスが再建のための猶予期限の延長を請求していた件で、シンガポールの高等裁判所は12月2日までの延長を許可した。この間、ハイフラックスは銀行や取引相手などの債権者から守られる。期限の延長はこれが2回目。
 
 ハイフラックスにはアラブ首長国連邦の公益事業会社、ユーティコが救済提案を行っており、ハイフラックスのオリビア・ラム最高経営責任者(CEO)は5月27日、すべて計画どおりに進めば8月後半に再建会合が開かれ、9月には再建のための裁判所手続きが完了すると宣誓供述書で表明していた。
 
 猶予期限延長を請求した際の弁論でハイフラックスは、ユーティコとの取引は成立間近だが、未解決の問題があり、解決にはもう少し時間が必要と訴えた。ユーティコの提案では、同社はハイフラックスの株式88%を3億Sドル(約234億円)で取得し、別に1億Sドル(約78億円)をハイフラックスに融資する。一方、ハイフラックスに計6億4,879万Sドル(約507億円)の債権をもつ銀行7行の弁護士は、再建手続きに時間がかかりすぎるなどとして期限延長に反対の意見だ。
 
 ハイフラックス側弁護士のマノジュ・サンドラセガラ氏によると、ハイフラックスは仲裁事案で解決金を受領しており、現金収支が大幅に改善したという。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPハイフラックスの命綱切れず、裁判所が猶予期限を延長