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経済

2019年9月27日

グラブが競争法違反の疑い、マレーシア当局が調査

 配車サービス大手のグラブがマレーシアの競争(独占禁止)委員会から市場独占の疑いで調査を受けている。グラブは米ウーバーのアジア撤退に伴い、ウーバーの東南アジア業務を買い取っており、これによるシェア拡大が競争を阻害しているとみなされたようだ。
 
 調査強化を明らかにしたのはイスカンダル・イスマイル委員長。この報道についてグラブの広報部は9月26日、「グラブはマレーシアの公共輸送機関を補完する役割を果たしている。配車サービス業者は30社余りある」と独占的立場にないとの考えを示した。
 
 グラブはマレーシア発祥の新興企業だが、域内業務を拡大するにはシンガポールに本社機能を置いたほうが都合がよいとの理由でシンガポールに移転しており、シンガポールのメディアはグラブをシンガポール企業として扱っている。
 
 グラブが買い取ったウーバーの東南アジア業務にはシンガポールとマレーシアも含まれており、シンガポール業務の買収後、グラブの配車サービス市場でのシェアは80%になり、しかも料金を実質的に値上げしたことから、シンガポール競争・消費者委員会から、競争を損なう、後戻りのできない合併を行ったとして罰金を命じられた。

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