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経済

2019年5月31日

FGV、インドネシアの油ヤシ農園売却へ

 
 アブラヤシ農園大手のFGVホールディングス(旧フェルダ・グローバル・ベンチャーズ)は29日、インドネシアに持つ農園を9月までに売却する方針を発表した。ハリス・ファドジラ最高経営責任者(CEO)が記者会見で明らかにしたもので、取得に関心のある7社と交渉中。近くまとまると見込む。国営ベルマナ通信などが29日付で伝えた。
 
 売却するのは地場レンバガ・タブン・ハジ(TH)と折半出資する合弁事業で、北カリマンタン州のカルタラとカルテンに計420平方キロメートルのアブラヤシ農園を持つ。1億リンギ(約26億円)以上で売却したい考え。交渉している7社のうち、3社はカルタラとカルテンの両方を取得する意向を見せており、残り4社はどちらか1カ所の取得に関心を示しているという。
 
 FGVとTHはともに、それぞれの財務改善に向けて事業を売却したい考え。FGVはインドネシアの農園のほか、エンジニアリングと不動産の子会社も売却する計画で、年内に手続きを終える予定。同CEOは今年初め、本業外分野の事業売却で今年末までに1億5000万リンギを調達すると話していた。
 
 同CEOはFGVの現在の経営状況について、パーム原油価格の下落で厳しい状況にあると説明。今年1〜3月期は337万リンギの赤字で、前年同期の黒字112万リンギから赤字転落した。同社は年間300万トンのパーム原油を生産し、うち60%を輸出しているが、今後は付加価値の高い下流領域の収益拡大を目指す。
 
(提供:亜州ビジネスASEAN

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