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経済

2019年5月31日

化学CCMが苛性ソーダ工場拡張、3Qにも再稼働

 
 大手化学メーカーのケミカル・カンパニー・オブ・マレーシア(CCM)は、拡張工事を進めているジョホール州パシルクダンの化学プラント「パシルグダン・プラント1(PGW1)」の稼働を7〜9月中に再開する。拡張により工業薬品である苛性ソーダの生産能力を50%高め、国営石油ペトロナスへの納入を急ぐ。国営ベルマナ通信が28日付で伝えた。
 
 同社は既に、ペトロナスから3年契約で35万1000トンの苛性ソーダを3億1590万リンギ(約82億円)で受注しており、PGW1の再稼働後は納入を急ぐ。CCMのニク・ファジラ社長は、「苛性ソーダは生産した分がすべて売れている状況。PGW1の再稼働はそのまま売上増に直結する」と述べた。苛性ソーダは同社で最も売り上げが大きい製品の一つという。
 
 苛性ソーダ市場の今後の見通しについて、同社長は価格低迷が続くと予想。昨年1〜3月の平均価格は1トン当たり680米ドルと直近のピークに達したが、現在は半値程度の332米ドルに下落。イランが東南アジアで安売りしていることや、インドが輸入規制を強化していることが影響しているという。リンギ安で原料コストが上昇する中、同社としては、プラント自動化などによってコスト削減を図るとしている。
 
(提供:亜州ビジネスASEAN

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