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経済

2019年5月6日

経営危機のハイフラックス、UAEの公益企業が救済を提案

 
 経営危機に直面している水処理大手のハイフラックスは、同社に対し4億Sドル(約326億2,400万円)の資金注入を提案している企業は、アラブ首長国連邦(UAE)の公益事業者ユーティコFZCだと明らかにした。
 
 ハイフラックスが高等裁判所から与えられている債務支払いの履行猶予期限は5月24日に迫っている。債権者から清算手続きを起こされる危機にも直面している。
 
 ハイフラックスに無担保融資を行った7銀行は計6億4,879万Sドル(約529億円)を貸し付けており、裁判所管理を高裁に要請した。高裁は7日に要請が妥当かを審理し、妥当と判断すれば13日に審理を開始する。7銀行の弁護士エディー・ン氏は「過去10カ月間の再建に向けた同社の動きは収拾がつかない状態で、われわれは現経営陣に対する信頼を失った」と語った。
 
 ユーティコからの資金注入案は拘束力を持たない。ハイフラックスによると、現在、投資の条件などをユーティコと協議しており、拘束力のある契約書を交わす方針だ。ユーティコには、オマーン、サウジアラビア、バーレーン、ブルネイの政府機関が出資している。
 
 ハイフラックスの負債総額は29億5,000万Sドル(約2,406億円)。インドネシアの華人財閥からの救済提案が頓挫したいきさつがある。

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