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経済
金融

2019年4月24日

銀行職の3分の1は統合、金融当局が分析報告書

 
 銀行・金融協会(IBF)とシンガポール金融管理庁(MAS=中央銀行)は4月23日、銀行の職種は3~5年後には3分の1に統合され、1人の行員が複数の職務を遂行するようになるとの未来図を盛り込んだ、共同でまとめた報告書を公表した。
 
 銀行支店に行けば、窓口係、客対応の行員、取引先関係担当者がいるが、1人の行員が通常業務以外に、客のニーズに応じた分析サービスやアドバイスを提供する、という時代がすぐそこまで来ているかもしれないという。
 
 報告書では、窓口係など客と直接接触する部門、金融取引に関るリスク管理を担当する部門、事務管理部門、事業体としての機能の部門の121職種について調べた。
 
 データ分析、自動化の導入でなくなる職種が出る一方、情報技術、データ、法令順守、マーケティングの領域では新たな役割の創出が期待できるという。
 
 報告書公表に際しジョセフィーヌ・テオ人材開発相は「行員は新たな知識・技術を学ぶなど能力の引き上げが必要で、これを怠れば出世はおぼつかない」と述べた。金融機関の側も行員の能力を引き上げるための努力が必要だという。
 
 MASやIBFが支援する銀行員向け研修は既に実施されており、昨年は2万人が受講した。

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