シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP3月の非石油地場輸出、電子の不振で12%の大幅減

経済

2019年4月18日

3月の非石油地場輸出、電子の不振で12%の大幅減

 
 貿易・海外進出推進機関のエンタープライズ・シンガポールが4月17日発表した3月の非石油地場輸出(NODX=石油・再輸出を除いた輸出)は133億Sドル(約1兆1,008億円)で、前年同月比11.7%の減少だった。減少幅は2016年10月に記録された12%以降で最大。
 
 NODXは1月まで3カ月連続で減少し、2月に4.8%の増加に転じていた。3月のNODXのうち、電子機器輸出は26.7%の大幅減だった。電子機器部門の不振は域内でも同様で、マレーシア系マラヤン・バンキングのエコノミスト、リー・ジュイエ氏によると、電子機器受託製造大国である韓国、台湾も同様に活力が衰えているという。ただ、電子機器の景気循環は近く底を打つとリー氏は予想している。電子機器以外の輸出は7%の減少だった。特に減少が顕著だったのは、薬品、特殊機械、石化製品。
 
 DBS銀行のエコノミストは、この先下振れリスクはまだあるものの、米中貿易交渉は明るさが見えており、中国の景気刺激策のシンガポールへの波及効果も期待できるという。
 
 国・地域別では、米国への輸出は23%増加したが、ほかの市場への輸出は減少した。対日は37%減だった。台湾、香港向けも20%台の減少だった。
 
 製造業の先行きを示す中間財輸入は55億Sドル(約4,552億円)で前月より3億Sドル(約248億円)減少した。石油貿易・再輸出を含む総貿易は842億Sドル(約6兆9,692億円)だった。

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