2019年1月21日
スルバナ・ジュロンが新本部ビル、先端技術を試験運用
都市ソリューション、コンサルティングの政府系スルバナ・ジュロンは、西部のジュロン・イノベーション地区に開発する、国際本部ビル「スルバナ・ジュロン・キャンパス」の起工式を1月18日、行った。延べ床面積7万平方メートル弱の施設で、4,000人の従業員を収容できる。竣工は2021年の予定。
スルバナ・ジュロンは南洋理工大学(NTU)と共同でラボを設けており、ラボで開発した都市ソリューションをキャンパスで試験運用し、商業化を目指す。
具体的には、発光ダイオード(LED)を利用した光無線通信技術のLi-Fi(ライファイ)を試験する。冷房では、通常の空調機器では不快な通気の起こる余地があるため、天井部にらせん状の配管を設置し室温を調整する。ファンが不要になり、エネルギーの節約になるという。
室内が暖かいと、有害な化学品などカーペットやいすに含まれる揮発性の合成物が空間に放出されるため、植物をオフィス内に置き、夜の間にこうした物質を吸着してもらう。
ビル自体も、ソーラーパネル、自然光活用、プレハブ建材使用などでエネルギー消費を減らす。
設計は著名建築家モシェ・サフディとの提携会社、サフディ・スルバナ・ジュロン。世界的な不動産投資・運用会社の英系M&Gリアルエステートが取得した土地でスルバナ・ジュロンが開発を推進する。
開発資金は全額、M&Gが出し。M&Gはビル全体をスルバナ・ジュロンに賃貸する。建設工事はブーステッド・プロジェクトが受注した。