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経済

2018年12月3日

船舶エンジンの排ガス洗浄、洗浄水の海中投棄を20年から禁止=シンガポール海事港湾庁

シンガポール海事港湾庁(MPA)は2020年1月1日付で、船舶エンジンの排気ガス浄化に用いる海水の海中投棄を禁止すると発表した。排ガス浄化装置に既に巨額の投資を行った業者にはショッキングなニュースとなった。

 

国連機関の国際海事機関(IMO)は20年から、船舶の燃料油に含まれる硫黄分濃度規制を0.5%(現行3.5%)以下にすることを決定しており、一般海域において全ての船舶は規制に適合する低硫黄燃料を使用するか、排ガス浄化装置を使用するか、あるいは液化天然ガス(LNG)など代替燃料を使用するかの対策を講じなければならない。

 

MPAは、海洋環境を守り、港湾の海水をきれいに保つため、開ループ方式による洗浄水の海中投棄を禁止するとした。開ループ方式では海水を浄化に用い、廃水は処理した後海中に投棄されている。

 

排ガス浄化装置を整備した船舶は閉ループ方式への変更を義務付けられる。この方式では洗浄水に添加物を加える。水は浄化に再利用する。

 

硫黄分の含有量が低い低硫黄重油や軽油は、高硫黄重油より割高。排ガス洗浄装置を設置すれば安価な高硫黄重油の使用を継続できるとの理由で、今年は洗浄装置の発注が多数あった。

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