シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP2016年の慈善的寄付は29億ドル、08年以来の最高

社会

2018年11月15日

2016年の慈善的寄付は29億ドル、08年以来の最高

チャリティー・コミッショナーが発表した2016年の報告書によると、慈善的援助を受ける団体(宗教団体、高等教育機関を含む)への寄付は前年より5%多い29億Sドル(約2,400億円)で、少なくとも08年以降の最高だった。うち教会、寺院など宗教団体への寄付が11億Sドル(約907億円)だった。

 

チャリティー委員会のジェラルド・イー委員長は「寄付が増えていることは国民の寛大さを示すもの」と述べた。

 

政策研究所特別研究員のジャスティン・リー氏は、ギブ・ドットアジア、ギビング・ドットsgなどの寄付サイトが設けられ、容易に寄付ができるようになったことも寄付額の増加につながったとした。

 

慈善的援助を受ける団体数は2,263で、寄付とは別に166億Sドル(約1兆3,700億円)の収入もあった。収入は政府からの助成金とサービス提供で得た売り上げの合計。

 

収入が多かったのは大学など教育機関。収入が1,000万Sドル(約8億2,000万円)超の団体は185で、収入全体の90%を占めた。教育機関のほか、医療機関、規模の大きな宗教団体、ボランティア団体で収入が多かった。

 

寄付額が多かった団体・組織のうち、シンガポール国立大学(NUS)は2億2,700万Sドル(約187億2,000万円)、南洋理工大学(NTU)は5,000万Sドル(約41億2,000万円、いずれも昨年度)だった。宗教団体ではニュー・クリエーション教会が1億Sドル余り(約82億円、昨年実績)、仏教寺院の観音堂が2,700万Sドル(約22億円、16年実績)だった。

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