2018年9月21日
ロシア・シンガポール・ビジネスフォーラムを開催、ICTが有望
ロシアとの経済交流拡大と、ロシアへの投資をシンガポール企業に促す第13回ロシア・シンガポール・ビジネスフォーラムが開催され、両国から約300人の産業界の有力者が参加した。
ロシアからは、イノベーションやデジタル経済を担当するアキモフ副首相が、シンガポールからターマン副首相(経済・社会政策調整相)が政府代表として出席。ターマン氏は「7~8年前のロシアはビジネスしにくい国とのイメージだった。しかし現在は大幅に改善しており、世界銀行のビジネスのしやすさランキングで130から35位に躍進した。投資を歓迎しており、政府職員はビジネスに対し応答的だ」と述べた。
フォーラムを主催したエンタープライズ・シンガポールのキャシー・ライ副最高経営責任者によれば、ロシアの人口は約1億5,000万人で、消費意欲は強く、消費市場への参入が有望だという。
ロシアに進出しているシンガポール企業は20社。直接投資の累積額は2015年末の時点で4億2,000万Sドル(約345億円)とまだ少ない。
ロシアの電子商取引市場は急速に拡大しており、情報通信技術(ICT)分野の投資に関心を持っているシンガポール企業が多い。
今年ロシアに進出した、電子商取引企業に人工知能(AI)ソリューションを提供しているビセンズによると、市場は多様で、地域で違いがあるため、戦略を地域ごとに調整する必要があるという。