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社会

2018年8月7日

シンガポール公営医療機関コンピューター、インターネット常時遮断を検討

シンガポール政府は公営医療機関のコンピューターシステムの一部を、常時インターネットから遮断することを検討している。ガン・キムヨン保健相とイスワラン通信・情報相が国会答弁で明らかにした。

 

公営医療グループ、シングヘルスのコンピューターシステムがハッキング被害に遭い、リー・シェンロン首相を含む150万人の個人情報が盗まれた事件を受けたもので、ガン氏は「接続遮断が医療の現場に与える影響を調べる」と語った。

 

事件を受け保健省は、重要情報が保管されているシステムをインターネット接続環境のあるコンピューターと分離する措置(ISS)を暫定的に講じている。

 

ISS実施で影響を受けているのは、検査部門からの診断表の読み取り、動画を利用した診断、救急部門における心臓発作が疑われる患者の病状判断。

 

また医師がインターネットを通じ参考事項を調べる場合、別のコンピューターを使わなければならないため、診療にこれまで以上の時間がかかる見通しだ。

 

こうした不便を解消するため保健省は仮想ブラウザーを試験利用している。ブラウザーを仮想化することで、インターネットに潜む脅威から守る技術だ。

 

ハッキングを受け政府は、医療機関に課している、患者情報を集積・保管する電子的医療保管庫への診療情報提出義務を凍結した。

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