2018年5月8日
シンガポール、ハリマ・ヤコブ大統領が初の国会演説、後半会期が開始
ハリマ・ヤコブ大統領は5月7日、大統領就任後、初の国会演説に臨んだ。現政権の任期後半の基本政策について30分にわたり演説。シンガポールの国としての構築はまだ完了していないとし、第4世代の指導者に若者への働き掛けを求めた。
ハリマ大統領はタン・チュアンジン国会議長、スンダレシュ・メノン首席裁判官が横で見守るなか演説を開始。政府が優先的に取り組む課題について概略を述べた。
優先課題の1つは「国民に機会がもたらされる国の確保」で、変化を続ける経済状況に対応し、技術を受け入れ、労働者の技術・知識向上を図ると述べた。
2点目は「変化を続ける世界におけるシンガポールの地位確保」で、保護主義に対抗し、自由貿易を支持すると強調。良好な米中関係のために努力すると表明した。米国はシンガポールにとり「重要な戦略的パートナー」で、中国とシンガポールとの関係は「深く、生産的」だという。
3点目は世界に誇れる都市国家の構築で、持続可能な発展を考えの中心に置き、公営住宅の更新、MRT(地下鉄・高架鉄道)建設投資を継続するという。
4点目は、住民同士のつながりが深い、相手を思いやる社会の形成で、不平等に取り組み、増加する高齢者への配慮を怠らないという。
演説草案は第4世代の指導者が中心になってまとめた。国会は14日から演説内容について1週間、討議する。