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社会

2018年5月2日

組合員減少は世界的傾向も、シンガポールは増加

世界的に労働組合に加盟する労働者は減少傾向にあるが、シンガポールでは増加している。時代の変化に対応し組合側が加入働き掛けで工夫を凝らした結果だ。

 

英国では労働力に占める組合員の比率は、ピークだった1979年の55%から2016年は23.5%に低下。米国では1980年代は20%だったが、現在は10%。

 

シンガポールでは居住労働者(国民および永住者で就労している者)の組合加入比率は2002年が20%、15年が28%。15年8月時点の、全国労働組合会議(NTUC)傘下組合の組合員総数は88万8,000人。これ以降の全体の統計は公表されていない。

 

製造、建設などより、労組加入率が昔から低いサービス業やホワイトカラー職へのシフト、転職の多さなど、組合に加入する必要性を感じない労働者の増加は世界的傾向で、シンガポールも同じだ。しかしNTUCのチャム・フイフォン書記長補によると、労働者へ加入を働き掛ける方法を変えることで組合員を増やすことに成功した。

 

その1つが能力、技術向上のための訓練コース提供で、電子・電機産業組合や医療サービス従業員組合が実施し、成果を上げた。

 

NTUCは経営者への働き掛けも行った。零細企業は労働関係法の改定を理解していないことが多いことに着目。社内に組合を設ければ法改定の最新情報を提供することを約束している。会社は法違反を犯す恐れがなくなるという。

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