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金融

2018年4月16日

シンガポールドル高誘導策に転換、堅調な経済とインフレ懸念受け金融庁

中央銀行に相当するシンガポール金融管理庁(MAS)は4月13日、シンガポール(S)ドル名目実効為替レート(S$NEER)を、Sドルが緩やかに上昇するよう調整することを金融政策会合で決めたと発表した。実質的な金融引き締めで、引き締めは6年ぶり。

 

上昇率は公表していない。エコノミストは年0.5%程度の上昇と推測している。MASは2016年4月以降、上昇率0%の中立政策をとってきた。

 

Sドル高は輸入価格が下がる結果になるためインフレ対策の意味合いが強い。輸出にはやや不利だ。MASは主要貿易相手国の通貨に対しSドルの為替相場をコントロールする通貨バスケット方式で金融を管理している。政策会合は年2回。

 

MASによると、国内経済は予想どおりの進展で、今年も堅調な成長が期待できる。しかし米中貿易摩擦は懸念材料で、国際貿易に深刻な影響をもたらす可能性がある。

 

物価については、今年、またその後もコアインフレに対し上昇圧力が続く見通しだという。コアインフレは、生活実態をより正確に反映した物価上昇率。MASは当初、今年のコアインフレを1~2%と予測していたが、1.5~2%の範囲になると予想を上方修正した。

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