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社会

2018年1月31日

シンガポールのホーカーセンター、食器返却奨励で保証金制度を導入

シンガポール環境庁(NEA)が管理する、あるいは運営を第3者に委託しているホーカーセンター25カ所で、使用済み食器、食卓用刃物を客に返却カウンターまで持ってきてもらうため、食器保証金を客に課す方式が導入される。客が食器を自ら運ばない場合、保証金は没収される。

 

NEAはマーシリング・モール・ホーカーセンターとブキメラ・ホーカーセンターで昨年12月から試験運用していた。保証金はマーシリングが50セント(約40円)、ブキメラが1Sドル(約80円)。NEAは別に23のホーカーセンターでも同様のシステムを導入する。

 

ホーカーセンターの生産性引き上げと、ホーカービジネスに若者を呼び込むのが目的で、客の意識を高める狙いもある。NEAは食器、食事用器具類を一括洗浄するシステムも導入した。費用は食器1つ当たり3セント程度だが、NEAは最初の2年間、経費の70%を補助する。

 

マーシリング・モールを視察したエーミー・コー閣外上級相(環境・水資源担当)は「ホーカーは料理の用意と調理に、これまで以上の時間を充てることができる。また忙しい時間帯でもきれいな食器、食事用器具をすぐ出せる」と語った。

 

保証金制度についてホーカーセンター利用者の間でも賛否両論あるが、公衆衛生委員会のドシルバ委員長は「保証金方式は既存センター向けの当座のしのぎ。新たにホーカーセンターを整備する場合は、食器返却が容易にできるような設計にすべき」とコメントした。

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