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社会

2018年1月3日

ガソリン消費量が増加、配車サービス市場の拡大が主因

ガソリン消費量が増加している。2017年のガソリン消費量は16年比3%増の約645万バレルで、配車サービスのウーバー、グラブが参入した13年との比較では5.6%増加した。17年の車両登録台数は13年より2%少ない95万7,000台だったが、配車サービスに利用される車両台数は3倍の5万5,000台に増加した。

 

 対照的に軽油(ディーゼル油)消費量は減少している。ディーゼル車であるタクシーが減少したためと推測される。

 

 タクシー会社のタクシー貸出率は低下しており、シンガポール経営大学のファン准教授は、一部のタクシー運転手が配車アプリ利用の個人ハイヤーに転じたためとみている。タクシー運転手は自営業者で、車両をタクシー会社から賃借して営業する。

 

 個人ハイヤー用車両では主にガソリン車が使用されており、1日の走行距離が平均的自家用車の9倍近い400キロというケースが多い。排気量の大きい自動車の増加もガソリン消費増の理由だ。17年統計で排気量1.6リットル以上の乗用車は乗用者全体の48%(13年は45%)を占めた。

 

 軽油消費量の減少は、商用車(軽油を使用)台数の減少、燃費効率の高い商用車の増加も影響している。

 

 配車サービスを気軽に利用する住民の増加もガソリン消費増の要因だ。ウーバー、グラブは割引サービスを提供しており、短距離利用の場合、無料になるケースもある。このため寮から教室までの通学にグラブの配車サービスを利用している大学生もいる。

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