2008年4月21日
『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか』城繁幸
ベストセラー『なぜ若者は3年で辞めるのか』(光文社新書)の著者が、3年で会社を辞めてしまった若者たちのその後を追います。彼らのその後を追うことで、自分なりに働く意味を見つめて生きる姿が浮かび上がってきます。
「フリーターは負け組」「新聞を読まない人間はバカ」「新卒以外は採らない」― これら、昭和的価値観に縛られている人間や会社からは、どんどん若者が離れてしまいます。そんな若者を「怠けている」とか「社会というものがわかっていない」と批判する向きもあるでしょう。
しかし一方で、よく耳を傾けてみると「最近の若者は優秀だ」「熱意もビジョンもロジックも素晴らしい」と評価する人たちもいます。人の評価は様々ですが、可能性ある若者たちが、早期に辞めてしまうケースが多いのも事実です。
そもそも、「最近の若者」とは何者なのでしょうか。彼は、彼女はどこへ消えたのか。今、元気にやっているのか。日本の雇用現場で、一体何が起きているのか。それが見えてくる内容です。
ちくま新書
協力=シンガポール紀伊國屋書店
この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.120(2008年04月21日発行)」に掲載されたものです。
文=シンガポール紀伊國屋書店 氏家