シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOP『日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で・増補』水村美苗

紀伊国屋「おすすめの1冊」

2015年5月4日

『日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で・増補』水村美苗

photo-32008年に出版され、ブームを巻き起こした本の文庫版が刊行されました。英語という「普遍語」に押され、「国語」である日本語が衰退しつつある現状と処方箋を説く、というのがこの本の内容です。

 一例としても出てくるのですが日本をシンガポールに、メインのテーマになっている文学をビジネスに置き換えても、面白いのではないかと思います。

 海外生活も長くなるとある程度は英語にも困らなくなりますが、何かを語ろうとするとその中身を用意しないといけない。母語である日本語を論じた当書は、その内容そのものだけでなく思考の糧となって話題の一つになってくれそうです。

 

筑摩書房/ISBN:9784480432667 4-480-43266-3

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.279(2015年05月04日発行)」に掲載されたものです。
文=シンガポール紀伊國屋書店 河合

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