契約期間中にオーナーが物件を売却する場合の疑問点

内覧のアポイントは拒否できる？

　Q. これまで1年ほど住んでいた住居のオーナーが部屋の売却を希望しているようです。そのため、私たちに内覧のアポイントを何度も要求してくるようになりました。契約書を確認したところ、売却の場合にアポイントを入れることについて記載がされていました。しかし、住居から出て行くことも難しい状況で、ストレスになっています。アポイントの拒否はできるのでしょうか。
 
　A. 何度もアポイントを要求されて、大変なストレスになっていると思います。ですが、内覧の対応が契約書に記載されているのでしたら、オーナー側が売却を希望している場合、残念ながら内覧のアポイントを拒否する権利はテナント側にありません。ただし、相手の要求にそのまま対応するのではなく、あまりにも内覧希望が多い場合などは、数件の候補日を作って、特定した日程ですべての内覧をまとめてもらうなどの対策をお勧めします。
 

オーナーが変わったら契約破棄になる？

　Q. 現在のオーナーが新しいオーナーに物件を売却した場合、現在のテナントを退去しなくてはならないのでしょうか。契約書には、契約中であればオーナーが変わっても契約破棄はできないとは書いてありますが、日本と違ってシンガポールではオーナーが強いとよく聞きます。本当に大丈夫でしょうか。
 
　A. 「契約中はオーナーが物件を売却しても契約は破棄されない」と契約書に記載されているようでしたら、現在のオーナーが新しいオーナーに物件を売却した場合でも、契約書に書かれている期間が満了するまでは契約は有効であり、契約破棄はできません。
 
　ただし、契約が満了し、次のオーナー自身が物件に住みたいなどの希望がある場合は、契約更新はできかねます。また、新しいオーナーと現在のテナントともに、現在の契約破棄を希望する場合は、交渉次第という場合もございますのでご注意ください。