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現役大学生の『シンガポール再発見』

2020年10月16日

日本とこんなに違う!シンガポールでのリアルな暮らし

 シンガポール在住歴14年の大学生「Kalinさん」がお届けする、日本人が知らないシンガポールのあれこれ。今回は『シンガポールでのリアルな暮らし』についてご紹介いただきました。
 

 

シンガポールといえば・・・

 シンガポールは建国から55年と比較的新しい国にも関わらず、物凄い勢いで国際的頂点にたどり着いた国のひとつと言えるでしょう。
 その具体例を挙げると…
 
 ・『世界一綺麗な国』として有名
 ・海自都市ランキング 4年連続一位
 ・国際学力テスト一位
 ・世界の空港ランキング 8年連続一位(チャンギ空港)

 
 などなど、多岐にわたって『一位』を獲得しているシンガポールですが、今回はそんなシンガポールに住む人々のリアルな暮らしぶりを掘り下げていきます。

 

基本的に「一年中、夏」

 シンガポールでは基本的に毎日が夏の気候。つねに熱中症との戦いです。ただ一年のなかでも、12月と1月はまあまあ涼し目…(と言っても暑いことに変わりはない)。
 
 また雨が降りやすい国でもあります。買い物の支度をし始めて、さあ行くぞと家を出た矢先に土砂降りになる事も日常茶飯事。しかしシンガポールの雨は、すぐやむのも特徴です。部屋を出て、マンションのエレベーターに乗って、降りたら雨がやんでいる…日本ではなかなか無い現象ですが、シンガポールではしょっちゅうです。「雨が降っても、まあすぐやむでしょう」というのがシンガポール人のマインド。
 
 そんな気候のシンガポールでは、必然的に湿気も物凄く、長時間外に立っていられないほど。どの家でもエアコンがガンガンについており、最近では屋根付きの歩道も増えてきています。学校で、外で体育をやる時は「地獄」
 
 日中はとても暑いので、シンガポールの人々は夜に活発になる傾向があります(バンパイアのように…)。夜の21時~22時に家族連れでスーパーに来ている人たちも見かけますし、深夜まで営業しているお店もたくさんあります。
 

物価はどうなの?

 シンガポールといえば、『高層ビルのルーフトップバーで、カクテル片手に夜景を眺める』…そんなリッチなイメージが、映画やドラマを通じて皆さんの中にあるかもしれません。しかしもちろんシンガポール人全員がそうではありませんし、一般庶民でも安く手に入るものもあります。
 
 例えばホーカーセンターでは300円以内でガッツリ朝食が食べれますし、バス代・タクシー代などの交通費は日本と比べると確実に安いです。日本のタクシー3,000円の距離が、シンガポールでは800円ほど。シンガポール在住者からすると、日本のタクシー代の高さはショックですね。
 
 またHDBという、政府が管理する公共の集合住宅街に住むことで家賃も安く済ませられます。
 
 しかし「タバコ」「お酒」「車」はやはり高いです。シンガポールでは車の数が政府にコントロールされており、それゆえお値段が張る傾向に。多くの人はバスやMRT(電車)を使っています。
 
 ただ、シンガポールはとにかく食べ物が安い!200~300円でガッツリ食べられるお店が多いので、シンガポール人は外食する頻度が高いです。
 

シンガポール人は「日本愛がすごい」

 シンガポールには『ジャパン・ラブ!』な人が多い印象です。高島屋、伊勢丹は混んでいない日が無いですし、『都道府県フェア』などの日本関連のイベント、特に日本食は大人気。また日本発の「ドン・キホーテ」、「東急ハンズ」、「ダイソー」も年々増えています(ダイソーは2020年時点で20店舗も!)。日本の物を取り扱うスーパーマーケット「明治屋」は、日本人だけでなくシンガポール人にも好評のようです。
 
 『日本製なら安心』『日本の食べ物ならおいしい』という認識が多くのシンガポール人にはあるようです。独特すぎる「”日本風”料理」を出してくる飲食店も増えています…。日本人からすると一見怪しげな料理もありますが、ローカルの人々が自分で日本食を作りたいと思うくらい、日本料理を愛してくれていることがよく分かります。
 

『日本人コミュニティ』が充実している

 シンガポールは実は「日本人にとって住みやすい国」。日本人が経営しているカフェやサロン、習い事など色々ありますし、シンガポール日本人会、日本の学校(早稲田渋谷シンガポール校)もあり、ジャパニーズライフを歩もうと思えばできる充実さ。日本人のママ友同士の交流もとても盛んです。
 

独自の英語『シングリッシュ』

 Singapore Englishの略称であるSinglish(シングリッシュ)。これは英語、マレー語、中国語がミックスされた言語です(ルー大柴に近い…)。シンガポール人と英語を話しているつもりでも「?」となる事があるはず。ローカルのマーケットや会社、ホーカーセンターでは特に気合いが必要です。
 
 ただシンガポール政府は、このシングリッシュをあまり使ってほしいと思っていないそう。フォーマルな言語ではないので、就職面接やスピーチ、ニュースでは使われません。シンガポールはどちらかというとイギリス英語寄り。昔はイギリスの植民地だったため、言語や建築もその影響を受けています。
 

シンガポールの弱みは…「せまい」

 シンガポールは国の面積が小さすぎて、「飽きてしまう」というのがシンガポール在住の本音(笑)。学校の遠足も、博物館もだいたい同じところに何度も行きますし、西から東まで約50kmしかない国なので、新しいスポットを探すのは大変…(特に学生は買い物もバンバンできないので、暇)。
 
 セントーサ島には、ユニバーサルスタジオ、ウォーターパーク、リゾートホテルなどなどありますが、完全に観光客向けなので、シンガポール在住者はあまり行かない傾向が。映画館や飲食店を楽しむのがシンガポール人の主なレジャーです。
 

日本がシンガポールを占領していた時代

 現在のシンガポールは日本人をあたたかく迎えてくれますが、第二次世界大戦中、日本はシンガポールを占領していました。シンガポールの博物館には、日本が色々とひどい事をしていた記録が赤裸々に残っており、日本人としては胸が痛みます。
 
 このグローバル時代、自国の歴史を知ることは一人の人間としてとても大切なこと。シンガポールの学生は独立までの暗い歴史もしっかりと教わります。その上で彼らは、「昔、何かがあったからといって、受け入れない」という姿勢は取りません。シンガポールは多文化な国だからこそ、偏見や差別の心配がないと言えます。
 

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