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紀伊国屋「おすすめの1冊」

2020年10月3日

武器としての「資本論」

 近年、マルクスの『資本論』に関する書籍の刊行が増えてきている。『資本論』と聞いて即座にソビエト連邦や共産主義を思い浮かべる人はさすがに減ってきているのではないかと思うが、とはいえまだ馴染み深いというわけではないだろう。関連書の刊行が増えているのは、以前とは違った角度から注目されているということだ。我々の世界を覆う資本主義について再考するための基本図書として、今また『資本論』が読まれ始めているということだと思う。
  
 白井聡によるこの本も、『資本論』を現代の資本主義世界を考える道具、例えば現在支配的な原理となっている新自由主義を読み解くための手がかりとして活用している。専門的な研究に基づきながらも読みやすく噛み砕いて書かれたこの本を、資本主義と私たちの生活について考える第一歩としてはいかがだろう。
 
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 ISBNコード:9784492212417

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